本当に必要な精度はどれだけ?これは直線運動システムを設計する者にとって非常に興味深い疑問です。なぜでしょうか?精度を高めることがパフォーマンスを高めるとは限らないからです。事実、精度にはアプリケーションの総費用に影響する煩雑さがつきまとうからです。 例をあげましょう。
循環式ボールベアリングを使用したガイドはベアリングガイドに比べて高精度ですが、そこまでの精度を必要とするアプリケーションはまれなのです。その他の基準を満たすリニアガイドから、より一層の利益(効率、生産性、コストの面で)を受けるケースの方が圧倒的に多いのです。それは?
何をおいても精度を追求することは、その他の基準をないがしろにして、より大きなメリットをアプリケーションにもたらすチャンスを逃すリスクにつながります。
許容荷重の面でパフォーマンス向上が望めるローロンの新しいリニアガイドCompact Rail Plusを登場させるのは、まさにこの見極めの段階です。
新しいリニアガイドは:
このデータはリニアガイドCompact Railのもう一方の特長と組み合わせることで、最大の力を発揮します。それはミスアライメント吸収、つまり設置の煩雑さを低減するというこのガイドに備わった性能で、設計に自由度を与えてくれます。
Compact Rail Plusのミスアライメント吸収は、アキシアル方向で最大 3.5 mm、ラジアル方向で最大1.3度となります。
効率を失うことなく精度の管理ができるCompact Rail Plusの性能についてお分かりいただくため、循環式ボールベアリングによって保証される許容値と比較してみると、こちらは100分の1ミリメートルオーダーですので、Compact Rail Plusの許容値と比べて限りなく低くなるのです。
先ほども述べたように、このような精度は組み立てや作業エリアの準備でも同様に必要になります(そしてアプリケーションの総費用に影響してきます)。
Compact Rail Plusがあらゆる環境において(内部物流から医療、鉄道から産業オートメーションにいたるまで)応用範囲が広く機能的なガイドたらしめるもう1つの大きな特徴に、汚染度の高い環境でも使用可能な点があります。
ローラーベアリングを使ったリニアレールは、その転動体の直径のため、ボールタイプのレールに比べて不純物処理において明らかに有利です。
これに加えてCompact Rail Plusには、ワイパー、徐放性パッドといった不純物から転動面を保護し、汚れを除去してくれる装置も備わっています。
サイズがより大きい転動体に潤滑システム、そしてほこりの多い環境での異物、機械加工で発生する切削屑、その他の汚染物質を除去するツールを組み合わせると、どんな利点が生まれるのかご想像ください。 メンテナンスとそれに関わる費用が大幅に削減できるのです。 さらに、以下の表面処理が追加可能です。
これらすべての要素を合わせると、
つまり、長期にわたって高いパフォーマンスを維持してくれるので、設計者に楽をさせてくれるリニアモーションのソリューションということです。
Compact Rail Plusを使用するメリットに関する詳細情報にご興味がありますか? Compact Rail Plus導入で今お使いになっているローロン製リニアガイドシステムのグレードアップをお考えですか(他バージョンとの互換性、継続稼働、適合性を保証します)?
フォームに記入して弊社技術者にご相談ください。リニアモーション設計のお手伝いをいたします。