再循環ボール付きレールが良いですか?ローラーベアリング付きレールが良いですか?答えは、2つの製品が利用できる用途とその利点によって全く異なります。
再循環ボールベアリングを備えたレールは確かに最もよく使用されるタイプのリニアレールであり、幅広い用途で使用されています。これらの技術は、耐荷重、精度、モーメント制御の点で重要な利点を提供します。ただし、条件や用途によっては、その利点が限界になってしまうこともあります。
このような場合は、Rollonのボールベアリングを使用し、レースウェイを高周波焼き入れ及び研磨処理を施したCompact Railのような別のソリューションを選択することをお勧めします。これらのレールは高速で静かで、平行度と平坦度の大きなミスアライメントにも対応でき、さまざまなプロファイルや防錆処理が施されています。
再循環ボールベアリングを備えたレールは高精度の製品であり、あらゆる方向の重荷重を管理する能力も高いです。ただし、これらの成果を得るには、コンマ数ミリ単位の平行度や平面度の精度でレールを取り付ける必票があります。
そのため、特に高精度・高剛性ではない構造の場合、ベース面の加工や長時間にわたる複雑な取り付け作業など、コストと時間のかかる作業が必要になります。
このような場合、Compact Rail製品は圧倒的な効果をもたらすソリューションとなり、最終的な構築費を大幅に削減できます。
Compact Rail 製品は、冷間引抜鋼のベアリングとさまざまなプロファイル形状により、最大4 mmの一対のレールで、スライダーの軸方向(アキシャル)の移動を補正でき、2つの平面で発生する平行度誤差は、最大2°のスライダー回転によって管理されます。
マシニングセンターのドアや、非加工面にレールが取り付けられているような用途で、循環ボールベアリング付きレールを使用した場合の組み立てやプロセスと比較して、Compact Rail製品を使用することで、どのような節約効果が得られるかは容易に想像できます。
再循環ボールレールに直径が非常に小さい複数の球を使用することで、ブロックとレールの間に多くの接点を作ることができます。そのため、非常に大きな荷重を簡単に扱うことができ、幅広いアプリケーションに最適なレールとなっています。
ただし、レールが配置されている環境が完璧にはきれいな状態でない場合、ゴミや不純物があると、このタイプのレールにとっては乗り越えられない障害になる可能性があります。小さな球体は互いにぴったりと密着し、簡単に滑走できません。ブロックの保護スクリーンでは十分な保護が得られず、ブロックが正常に機能しなくなり、動かなくなります。
一方、Compact Rail製品では、スライダーの両側にレースウェイクリーナーがあり、直径が63サイズの18mmから最小サイズの18サイズの6mmまで変化するベアリングが使用されています。当然のことながら、これらの寸法のスライドの要素は、微小な球体には致命的な不純物やその他汚染物質などがあっても、効率的に動作します。
リニアモーションソリューションの問題の原因は不純物だけではありません。様々なアプリケーションに対するもう1つの大きな脅威は、腐食です。よく考えてみれば、産業機械の分野では、湿度の高い環境や冷媒の液体に接触するアプリケーションが多くあります。
そして、特殊車両のドアやプラットフォームから電車の床下、そして屋外で使用することを目的とした他のタイプの機器に至るまで、これらすべての屋外アプリケーションについてはどうでしょうか。強酸や強塩基、強力な洗剤、あるいは非常に頻繁な洗浄にさらされるアプリケーション、例えば、食品、製薬、医療業界の機械やオートメーションシステムなどの部品を脅かす腐食はどうでしょうか。
このようなニーズに応えるために、RollonはCompact Rail製品にさまざまな表面処理を施しています。これらのレールのデフォルトの処理は、ISO2081に準拠した電気亜鉛めっきの防錆処理です。より厳しいニーズに対応するために、ISO 9227規格に準拠して生理食塩水の中で720時間のテストを行ったRollonAloy処理や、食品業界での使用が可能なFDA承認を受けたニッケルメッキバージョンを開発しました。
生産現場や産業現場では、これまで以上に静音性の高いハンドリングシステムが求められるようになっています。これは、騒音規制を遵守し、健康的で機能的な職場を確保するための基本的な要件です。また、医療、病院を基盤とした用途では、例えば使用者や患者にいかなる障害も与えないことが(質の高い滑走能力の次に)最も重要な要件となります。なぜCompact Railがこのような場合に最適なのでしょうか?なぜなら、ボールベアリングのような大型の転動体と研削されたレースウェイを組み合わせることにより、独特の清音性の高い移動と最大限の円滑さを確保できるからです。
多くの場合、リニアレールの構成や専用の表面処理などの特定のニーズがあると、待機時間が長くなり、コストも高くなります。一方、Compact Rail製品は、Rollonの産業プロセスで作られています。製品に対するソリューションのモジュール性と企業構造が確保できる柔軟性のおかげで、これらの製品では、クライアント固有のニーズを満たすことを目的としたカスタマイズの利点を提供することができます。